「許してほしい。本当にひどいことを言ってきたと思う」
「本気だったの」
「本気だった。きみを苦しめたかった。自分ひとり悩むのに耐えられなかったんだ。だけど、もうそんなことはしない。テンプルトンとアイヴィの結婚で ー なんていうか、すべてが違って見えてきたんだもう死ぬのは怖くない。死なん て、なんでもない。愛にくらべればどうでもいい。きみに健康で長生きしてほしい。これからは絶対に、不平をこぼしたり、怒ったりしないから。今は、死ぬのがぼくできみじゃないのがうれしい。この世界の素晴らしいことがすべてきみに起こればいいと思っているんだ。愛している」