優
何年振りかで見る。
場内ほぼ満席。
年配者、自分よりだいぶ年上のお客さんも多い。
横の方は80代ぐらいの男性だった。
吹替版を劇場で見るのは初めて。
小学生の頃テレビではじめて見て以来、
数年ごとにリバイバルの度に見ている。
その時々に感じるところが変わり
毎回新鮮な不思議な映画だ。
時を経て自分が変わっているということか。
今回は見ながら妙な緊張感を覚えていることに気付いた。
今まであまり気にしていなかったことを
画面から感じているからだろうか。
ストーリーはプロット以外、ディテールはほとんど忘れていた。
冒頭のクレジットにトランボがあった。
あれ?と思ったが
最近になって(今世紀)入れ替えたと知った。
画角、構図が面白い。
今更ながら大塚康夫や宮﨑駿のアニメを想起した。というかそっくりだ。
動きや構図、設定、人物造形、衣装デザインやらなんやら。
車の趣味も含め影響あるんだなとあらためて感じる。
劇中の車がシムカだったと今頃気付いた。
タミヤ が出してから、形と名前があたまに入っていて、「ああ、これはあれだなあ」と、あらためて調べてみたらイタリアのフィアットがもとだったのかと。
なんであんなのをタミヤ が出すのか?不思議だったが、社員に映画のファンがいたのかも知れない。1/24ではなく1/35で出すのが理解できなかったが、人形改造コンテストで待ってますというメッセージだったのか?
あれにペックとオードリーを添えるのは誰かもう作っているだろうか。作ってみるかな。
フィアット500は2代目は頭に入っていたが、
これが初代だったのか。
カリオストロの城でフィアット500を出したのもこから来てるのかなあ。
自分の知識、興味の源泉は模型から来ていることにあらためて気付いた。
淀川長治のテレビの解説が上映前後に入る。
「Roman Holiday はRomantic Holiday なんです」というのは宜なるかなと思えた。
出だしのジョーの編集長に対する寝坊の言い訳は、小泉進次郎のようで、政治家の中身の無い言い回しのサンプルに見えた。
日本が景気が良い頃だったら、
京都をロケ地にアジアのどこかの王室版のカバーとか出来ただろうか。
ヨーロッパ連合をアセアンと東アジアに置き換えて。
また何年かしたらきっと見ることになる映画だ。