夜鳥通信

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メモ 高村正彦とか


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メモ 長州新聞から

 では、日本国内のほうはどうだったか紹介しよう。 

 さっきのデータ・マックスは福岡だが、こんどは岸安倍高村の地元の長州新聞だ。  

「B 数年前に高村正彦(第二次安倍政権発足時の自民党副総裁)と統一教会の関係について突っ込んで取材していた東京の年配記者と話したことがあるが、統一教会そのものは1954年に韓国で文鮮明が反共産主義を掲げて「世界キリスト教統一教会」として設立。その5年後の1959年10月2日に日本統一教会が設立されたのだという。当初は岸信介の東京の自宅の隣に事務所を構えていたそうで、立ち上げから関わっている。「日本国内に招き入れた人物」というのは山上某の「思い込み」などではない。

 B 日本統一教会の原点は戦後に反共産主義を掲げて岸信介を中心とした右翼連中でつくっていた「防共挺身隊」といわれ、岸信介の出身地である熊毛地方には一定の集団がいたことが知られている。山口県は戦後の共産党トップだった野坂参三宮本顕治、志賀義雄などもいて、それこそ彼らは田布施の隣である光出身だったりもする。政治的には右も左も激しかったわけだが、その防共挺身隊と岸信介がパイプを持っていた韓国の反共宗教団体である文鮮明統一教会がドッキングして、日本統一教会が誕生したという。1964年に宗教法人法によって宗教法人・日本統一教会となる。宗教法人になると税金も払う必要がなく金銭の出入りも自由なのだ。

 A 高村正彦といえば山口県の古い保守の人たちのなかには「安倍・岸家の執事」という表現をする人もいるが、中央大学法学部を卒業した後にこの男が統一教会の関連組織として知られる「国際勝共連合」(しょうきょうれんごう・初代会長は統一教会久保木修己会長が就き、名誉会長には笹川良一)や統一教会の訴訟代理人をしていたことは有名だ。布教活動が凄まじく、入信者には従来の生活を捨てて他の信者との共同生活を強いることが社会問題となり、家族からの苦情が高まって訴訟問題まで発展する。この訴訟問題処理を担当したのが高村で、資産家の家族が娘を教団施設から精神病院に避難させたのを教会に連れ戻したり、辣腕を振るったそうだ。高村自身は父親が逝去した後に代議士になるわけだが、統一教会の関連会社で霊感商法を業務にしていた「ハッピーワールド社」から政治資金をもらっていたことも公然の事実で、1989年の政治資金収支報告書には高級車の提供を受けたことも記載されている。

 B 高村正彦統一教会会長だった徳野英治(2016年には安倍晋三首相官邸に招待している)の関係とか、掘れば様々あるのだろうが、「高村が第二次安倍政権で副総裁でいられるのは徳野英治とのパイプが強いから」で、その後は安倍晋三の代理として萩生田が担当しているという指摘もあるくらいだ。統一教会といっても先のハッピーワールド社のほかに友好団体の「CARP」であるとか、「世界戦略総合研究所」、一般財団法人「国際ハイウェイ財団」(日韓トンネル財団)とか、原理研(大学での信者獲得を担当)とか、育児セミナーを語る団体であったり、他の衣がいくつもあって複雑極まりない。系列企業としてビジネスを展開している企業も山ほどあるようだ。霊感商法をやっていた昔から「どこの団体かわからない」ようなやり方で近づいてきて、実は統一教会だったみたいなのが多いことでも有名だ。

 C 山口県の政治家でいえば、参議院議員北村経夫産経新聞出身)が田布施出身で、これも踊る宗教で有名な岸信介の熱烈な支援者・北村教の子息だが、この選挙事務所を支えていたのが統一教会関係者だと初当選の選挙時には随分と話題になっていた。北村経夫参議院擁立は安倍晋三の意向で、自民党関係者のなかには「安倍さんが応援を頼んだんだよ」とあけすけに話すのもいた。政教分離などあってないようなもので、自民党支持母体の一角なのだ。ここでわかることは、選挙運動に精通しているとは、すなわち選挙の主力として采配ができるほどの経験を積んでいることと、プロ集団であることだ。一般人にはとてもではないができない。北村経夫からすると統一教会に足を向けて寝られない関係なのだ。

 自民党政治家の秘書としてこの宗教団体がどれだけ浸透しているのか、金銭的なつながりはどうなっているのか等等、実態解明が必要なのではないか。公明党はどうなるんだ? といわれればそれもそうなんだが、宗教団体が政治に介入するというのは建前としては政教分離の原則にも反するわけで、おおいに問題なのだ。安倍晋三が「美しい国」と叫んでいたが、もともと「美しい国」を説いていた元祖は統一教会初代会長の久保木修己でもある。

 D 戦後は戦犯だったところから反共産主義の要員としてCIAのエージェントにとり立てられたのが岸信介笹川良一、右翼暴力団でいえば児玉誉士夫だ。彼らがその右派運動の一翼として育てたのがまさに統一教会であったことは、年配の人たちのなかでは常識として知られているが、90年代に霊感商法合同結婚式がバッシングを受けて存在感が薄くなり、近年はあまり目立つ存在ではなくなった。しかし、引き続き隠然と存在し、2015年には安倍政権のもとで「世界平和統一家庭連合」へと名称変更することを文化庁が認証している。歴史的な経緯とともにその存在がいかなるものだったのか、役割は何だったのか捉えないわけにはいかない。政治と宗教の裏面史として闇に埋没させるのではなく、むしろ表に引きずり出すことこそ大切なのではないか。「何が政教分離だよ!」の実態解明こそがメディアの仕事でもある。

 メディアが及び腰なのも、まさに政治とこの宗教の密接な関係について熟知しているからで、地雷原を避けるかのように「特定の宗教団体」「平和を求める宗教団体」などと温い表現に止めている。結果的にそれほど恐ろしい宗教団体なのだという印象だけが強まる効果となっている。安倍政権8年の右傾化なるものの背後に何が存在していたのか、黒々とした世界と合わせて事件の真相解明をしなければ、犯人の「思い込み」で「殺されました」「終わり」とはならないのだ。」

https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/24165